ストキャスティックのこんなイベント

従来組織の基本型は、ラインアンドスタッフ組織と呼ばれるもので、現在でもこれが中心となっています。
ラインとは、指揮命令系統に上下関係があり、上部組織の指令がストレートに下部組織に伝達され、それに従って行動がとられます。
上部組織は下部組織に対して指揮命権をもつと同時に責任ももちます。
下部組織はそれに従う義務をもちます。
スタッフとは、ラインの外にあって、各スタッフに課された機能を達成します。
ラインの外にあるとは、スタッフはラインに助言や勧告をすることはできますが、直接ラインに命令はできないということです。
製造部、販売部はライン系統で、下部に工場や支店をもっています。
これに対し総務部、経理部はスタッフです。
経理部は資金の調達、運用と会計の仕事をするのに通常「課」を設けます。
資金課と会計課です。
中規模企業では、この二課で経理機能の全てを実行します。
もちろん課の中には、さらに仕事を細分して担当者をおきます。
会社の規模が大きくなると、業務の仕事量が増え、内容も複雑になり専門性も高まりますので、特殊な仕事を独立した課や係にします。
例えば日常の小口現金支払い業務を資金課の中の独立した係にするとか、代金支払い業務と回収業務を別組織にするとか、余剰資金の有利運用は独立した係にするとかです。
外国との取引が多い会社では、それに関する経理業務を別組織にすることもあります。
会計課についても財務会計と管理会計を別組織として設定することもあります。
管理会計を重視する会社では、企画管理課とか予算課といった名称で、財務会計を担当する会計課と独立した課にすることが多いようです。
さらに財務会計でも商法に準拠した会計分野と、法人税法に基づく税務会計を分離して組織を設けることもあります。
前述のように経理の組織は、会社の規模によって左右されることが多いといえます。
規模が大きくなるほど一業務の仕事量が多くなり、専門的知識を多岐にわたって必要とするからです。
同じ人にあれこれ内容の違った仕事を担当させるより、特定の仕事をやらせた方が効率がよくなりますし、仕事量も十分あるからです。
このように企業規模が大きくなると、経理の組織は複雑になりますが、注意しなければならないのは、相互の連係を密にすることです。
そのために定期的な連絡会をもつとか、同一の課題については、プロジェクトチームを作って共同で仕事をするとかいった配慮がいります。
経理の仕事は数字との関係が非常に深いものです。
「資金」は「モノ」ですが、これも数字を離れては存在しませんし、「会計」は数値情報のことですから、当然数字と深いかかわりがあります。
会計を簡単に言えば、仕入値が一個あたり五千円とか、売値が六千円といったように金額で表示した情報です。
このように経理の仕事は、数字と切っても切れない関係があり、数値情報の担当部門と言ってもいいくらいです。
私か入社したころは、数字の計算はソロバンが中心でした。
経理部門といえばソロバンの名人がいる部署という観さえありました。
ソロバンができないのでは、経理は務まらない時代でした。
しかし、昭和三十年代の半ば頃から電動式(機械方式)の卓上計算機やPCS(パンチカードシステム)、さらには小型の電子式計算機いわゆるコンピュータが、経理業務の処理に使用されるようになりました。
大量の数値データを高速、正確に計算するコンピュータの出現に、当時のソロバン片手の経理担当者はびっくりしたものです。
それでもコンピュータは値段が高く、仕事をさせ取り込まねばならないとの考えもありました。
ところが、その後コンピュータ部門は独立させた方がよいとの考え方が一般的になりました。
それというのも、コンピュータで処理しなければならないデータは、ひとり経理データだけでなく、人事データや技術データ、さらには顧客データなど、企業経営に必要なデータがあり、その処理量たるや膨大であるとともに、処理システムの開発とメンテナンスに専門知識を要するからです。
コンピュータ部門がデータ処理部門としてシステムエンジニアやプログラマーといった専門家を要すると同様に、経理部門は利益とは何ぞや、収益や費用とは何ぞやといった専門知識を要する部門です。
特に決算や税務などの財務会計分野では、法令が関係し、時として法令の改正に従って経理処理を変更しなければならないこともあります。
このような理由から数値処理がコンピュータ部門に移ったからといって、経理部門の会計担当者が不要にはなりません。
独立したコンピュータ部門と経理部門の関係は、システム開発、システムメンテナンス、稼働中のシステムの三局面があります。
システム開発では、両部門が各自の専門知識を生かして、共同でプロジェクトチームを組み新しいシステムを作ります。
ある経理のサブシステムを作るには、経理としてどのような要件を満たさなければならないかは経理部門の専門知識が必要ですし、それをコンピュータのためのプログラム作成には機械語に近いコンピュータ用言語を学ばなければならず、経理担当者は苦労しかものです。
現代は、ほとんどの会社がコンピュータによるデータ処理を中心に、経理業務をしています。
コンピュータを使っているといっても、企業規模の大小や業務内容あるいは工場、支店の数や所在場所などにより、その使い方は違っています。
最も進んだ会社なら、工場や支店等の拠点には、それぞれコンピュータを設置し、その拠点に必要なデータ処理をするとともに、本社に必要なデータは通信回線で伝送するといったやり方です。
もちろん本社からも末端に必要なデータが、オンラインリアルタイムで伝送されます。
ところでコンピュータによるデータ処理部門と経理部門は、どんな関係にあるのでしょうか。
これもコンピュータ部門の生い立ちや、会社の考え方によって一様ではありませんが、一般的には経理部門とは独立した部門になっているようです。
ソロバンや卓上計算機時代には経理部門が処理していた数値計算を、今やコンピュータ部門が処理するようになりました。
では経理部門は不必要になったのでしょうか。
確かにそうなるのではないかと、かつての経理担当者は考えたことがあります。
自分たちの職場がなくなるのではないかとの不安です。
日々の現金出納のような共通の仕事もありますが、基本的には違っています。
本社は外部(銀行等金融機関や証券市場)からの資金調達と運用、月次、半期、通期の決算、手形や小切手の発行、さらには会社全体の経理の統括といったことが基本業務です。
これに対して支社は営業拠点ですから営業を中心とした経理の仕事になります。
売上の計上、売掛金の処理、代金の回収、営業費としての販売促進費、運賃、倉庫費、荷造費、交際費などの処理業務が中心です。
営業支援としての管理資料作成も重要な仕事になります。
工場は生産拠点です。
製品を製造するのに安全に、高品質のものを安く作るのが工場の使命ですから、それに関連した経理になります。
商社であれば商品を仕入れて転売するだけですが、メーカーは原材料を仕入れて、機械装置で加工しなければ販売できる製品になりません。
したがって製造原価計算が必要になります。
工場経理の中心は原価計算と原価管理の資料作りです。
経理は金銭価値(金額)であらゆる経済活動をとらえます。


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